アメリカとイランの停戦協議が決裂し、アメリカがホルムズ海峡近くの海上封鎖を始めるとのことです。
これまで、投資家にタンカーの通過状況が注視され、原油価格が米国株式市場に「逆相関」の形で影響を与えてきました。
ホルムズ海峡の状況は悪化しWTIも上昇しているにも関わらず、米国株式指数は何の良い判断材料もない割に上昇しています。
「原油価格の上昇は米国経済に打撃を与える」という前提すら通用しなくなり、今の米国株式は何の根拠があって投資判断が行われているのか疑わしい状況と言えます。
トレーダーはトランプ大統領の朝令暮改の思いつきに引きずられているように見えます。
近年の米国株式市場は無条件に積み上がるインデックス投資とマネーサプライ供給に依存した隆盛を見せてきましたが、現在は本当の意味での株取引ではなく、単なる「マネーゲーム」の中の惰性的ルーティンとすら言えるのではないでしょうか。
まるで「密室経済」としか表現しようのないような、不透明すぎる市場になっているように思えます。
私が最近、米国経済を扱いたくても扱えないのは、あまりに実体がなさすぎて掴みどころがなく、どれも芯に辿り着かないからです。
誰もがS&Pインデックスが沈んだらアメリカ経済も崩壊するとわかっているからこそ、「とりあえず資金を大量投入する」という暗黙の了解が出来上がっているのではないかとすら感じます。
そこまで行ったら、株式市場は経済の場ではなく「政治」です。
今の米国株式市場は戦争当事国の政治であり、地政学的戦略の一環なのだと思います。